自宅での転倒や怪我を防ぐためには、家の中の段差をできるだけ減らすことが大切です。玄関にスロープを設置すれば、段差を解消することができて、車椅子の移動時にも役立つでしょう。そこで今回は、介護リフォームで玄関スロープを設置するメリットをご紹介します。設置する際の注意点や費用の目安などもお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

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介護リフォームで玄関スロープを設置するメリット

ここでは、介護リフォームで玄関スロープを設置するメリットをご紹介します。

転倒リスクを軽減できる

足が上がりにくい高齢者にとっては、小さな段差も転倒につながりかねません。転倒すると、患部の治療のためにしばらく動けないケースもありますが、高齢者の場合、筋力が急激に低下するリスクが伴います。怪我が治った後も、日常生活動作が思うようにでかさなくなる危険性も考えられるでしょう。今持っている機能を維持するためにも、転倒リスクはできるだけ軽減しておくべきです。

足腰の負担がなくなる

まだ歩ける場合でも、段差があると足腰に負担がかかってしまうものです。外出が億劫になることもあるため、負担を軽減するためにもスロープを取り付けておくと良いでしょう。要介護者の負担を減らすだけでなく、介護者の負担も解消することができます。

車椅子で自走できる

玄関スロープがあれば、車椅子に乗って自分で移動することができます。要介護者が1人で外出可能な場合、家を自由に出入りできることで、精神的なストレスも軽減できるでしょう。また、赤ちゃんがいる家では、ベビーカーの移動もスムーズになります。

子供のけが防止

子供は、お出かけするときにはしゃいで飛び出てしまうこともあるものです。段差があると、転んで怪我をしてしまう危険性がありますが、玄関スロープがあればつまずくことがありません。家族構成によっては、高齢者だけでなく子供の安全にもつながるでしょう。

玄関スロープを設置する際の注意点

ここからは、玄関スロープを設置する際の注意点をご紹介します。

手すりをつける

足元が不安定な方がスロープを歩く場合や、車椅子で自走することを想定する場合は、必ず手すりを設置しましょう。スロープは傾斜がついているため、移動時につい勢いがついてしまうことがあります。安全に移動するためには、手すりの設置が必須です。

地面の舗装材を考える

玄関スロープを取り付ける場合、地面に使用する素材も重要です。アスファルトやコンクリート、タイル、レンガ、インターロッキングなどが一般的ですが、できるだけ滑りにくい素材を選んでください。タイルを使用する場合は、水濡れした場合に滑りやすくなるため、できるだけ避けるか滑り止め加工のあるタイプの製品を選んでください。

長さや勾配を考える

スロープの設置を検討する際は、長さや勾配を考えましょう。移動する場所の高低差や玄関前の広さによっては、玄関スロープを設置できないこともあります。移動手段や傾斜角度によって必要なスロープの長さは異なるため、心配な方はリフォーム業者に確認してもらいましょう。

玄関スロープを設置する際の費用目安

ここからは、玄関スロープを設置する際にかかる費用の目安をお伝えします。

新築にスロープを設置する場合

新築の物件に幅1mの玄関スロープを取り付ける場合「スロープの長さ（m）×2万円〜3万円」程度が、基礎工事にかかる費用の目安です。既存の段差を撤去する費用がかからないため、比較的安く済むでしょう。

既存の階段を撤去し新たにスロープを設置する場合

既存の階段を撤去する場合は、「スロープの長さ（m）×2万円〜3万円」に加えて、撤去費用と廃材処分費用がかかります。階段の撤去費用は3万円前後、処分にかかる費用は1万円前後を考えておきましょう。また、スロープを設置することでインターホンを移動させなければならない場合は、電気配線工事も施工しなければなりません。電気配線工事は、およそ5,000円程度の費用がかかります。

スロープを設置して快適な玄関を作ってみよう

本記事では、介護リフォームで玄関スロープを設置するメリットや、設置の際の注意点、費用の目安などをご紹介しました。玄関のスロープを設置すれば、介護者・要介護ともに玄関を出入りする際の負担を軽減することができます。玄関付近の移動が危険だと感じた場合や、何かお困りの場合は、ぜひスロープの設置を検討してみてください。