台所をバリアフリー化にするリフォームのポイントは?費用相場も紹介
年齢を重ねたり、車椅子の利用が必要になったりした場合、それまでの台所では使用が困難になりがちです。また、火災や怪我などの事故のリスクもあります。高齢者や車椅子ユーザーが安心して台所を使えるようにするために、バリアフリーリフォームを検討しましょう。本記事では台所をバリアフリー化するためのリフォームのポイントや、工事の費用目安などをご紹介します。
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台所をバリアフリー化するためのリフォームのポイント
台所をバリアフリーリフォームする際は、以下6つのポイントを押さえましょう。
- 設備の高さを座ったままで作業できる位置に調整する
- スイッチ類を手元で操作できるようにする
- キッチンカウンターの下に空間を設ける
- シンクを浅くする
- 手元が見やすい照明に変える
- 火災・ガス漏れの検知器を取り付ける
設備の高さを座ったままで作業できる位置に調整する
一般的な台所の設備は、立った状態で作業する位置に取り付けられています。しかし、足腰が弱くなった高齢者や車椅子ユーザーにとっては高過ぎて手が届きにくく、作業が困難になってしまいます。そのため、台所をバリアフリーリフォームする際は、全ての作業や操作が座ったままでもできるように設備の高さを75~85cmに調整しましょう。
スイッチ類を手元で操作できるようにする
台所には換気扇や吊戸棚など、立ち上がらなければ操作ができないスイッチ類がありますが、これらを操作する際、無理に手を伸ばしたり立ち上がろうとしたりすると、転倒など怪我の恐れがあります。操作が難しい位置にあるスイッチを手の届く位置に集めたり、吊戸棚をスイッチで昇降できるタイプに変更したりして、安全性と利便性の改善を図りましょう。
キッチンカウンターの下に空間を設ける
一般的な台所は、キッチンカウンターの下に扉付きの収納スペースが設けられています。そのため、車椅子ユーザーが作業をする際は、立ち上がったり無理な姿勢をとったりせざるを得ません。キッチンカウンター下の収納スペースを取り除き空間を設けることで、車椅子に乗ったままでも楽に作業ができます。また、足腰が弱くなった高齢者も椅子に座って作業ができるのでおすすめです。
シンクを浅くする
キッチンカウンター下にスペースを設けても、シンクが深いと底部分が膝に当たってしまい、快適に使用できません。また、排水口や水栓レバーも遠くなり手が届きにくくなってしまいます。台所をバリアフリー化する際は、12~15cm程度の浅型シンクを選ぶようにしましょう。
手元が見やすい照明に変える
高齢者は視力が落ち、視界が狭くなりがちであるため、包丁を使って食材を切る際に手元を明るく照らす必要があります。バリアフリーリフォームをする際は、現在の照明で十分にものが見えるかチェックしましょう。
火災・ガス漏れの検知器を取り付ける
万が一、火災やガス漏れが発生した際、高齢者や車椅子ユーザーでは気が付きにくかったり、避難が遅れたりする恐れがあります。そのため、事故が発生した際にいち早く知らせてくれる火災報知機やガス漏れ検知器の設置も検討しましょう。さらに消防署に通報する機能付きのものや、自動で消火するスプリンクラーの設備があれば安全性をより高められます。
台所のバリアフリーリフォーム工事の費用相場
台所をバリアフリーリフォームする場合の工事費用の相場は以下の通りです。
工事内容 |
費用相場 |
---|---|
キッチン本体をバリアフリータイプへ変更 |
約40~100万円 |
吊戸棚を電動式に変更 |
約40~60万円 |
ガスコンロからIHヒーターへ変更 |
約30~40万円 |
電動昇降機能付きの収納取付け |
約8~10万円 |
リフォーム費用は、台所全体を変更するのか一部だけ変更するのかで大きく異なります。業者に相談して最適な工事を選びましょう。
バリアフリーリフォームで家族全員が使いやすい台所にしよう
台所の使い勝手は、設備やレイアウトで大きく異なります。高齢者や車椅子ユーザーでも使いやすい台所にするために、今回ご紹介したポイントを参考にキッチンのバリアフリー化を検討してみてください。