玄関をバリアフリー化にするには?リフォームの内容とポイントを解説
玄関にアプローチや上がり框がある場合、高齢者や車椅子ユーザーは家の出入りが困難になりがちです。玄関をバリアフリー化することで、家族全員が安全に出入りすることができます。本記事では、玄関のバリアフリーリフォームのポイントについて解説します。
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玄関をバリアフリー化するためのリフォーム箇所・ポイント
玄関をバリアフリー化するために工事が必要な箇所と、リフォームのポイントを解説します。
玄関回り・扉
玄関回りや扉のリフォームポイントは以下の2つです。
- ドアを幅が広く開きやすいものへ変える
- 鍵をリモコンキーに変える
ドアを幅が広く開きやすいものへ変える
一般的に車椅子で通行するためには、80cmの幅が必要とされています。玄関ドアの横幅が80cm以下の場合、車椅子に乗ったまま通過できず、玄関先で車椅子を降りなければなりません。また、車椅子に乗っていたり、荷物や子どもを抱えた状態であったりした場合、開き戸のドアは開きにくく通行が困難になりがちです。
玄関ドアをバリアフリー化するのであれば、開口部分の幅を車椅子に乗ったまま通れるように広げましょう。また、引き戸にすることでドアを開きやすくでき、解放したままにできるので楽に通行できるようになります。
鍵をリモコンキーに変える
リモコンキーは、リモコンをバッグや服のポケットに入れておけば、ドアのボタンを押すだけで施解錠することができます。鍵穴に鍵が挿しにくかったり、荷物などで両手が塞がっていて鍵を取り出せなかったりする際でも、簡単にドアを開けられます。
玄関外
玄関アプローチに段差がある場合、高齢者や車椅子ユーザーにとって大きな負担となるため、スロープを設置して段差を解消する必要があります。スロープの勾配は緩やかでないと、登りづらかったり危険が伴ったりするため、設置にはある程度の広さが必要です。
スロープを設置するスペースがない場合は、庭や家の周囲を回るルートがないかチェックしてみてください。また、移動式スロープの使用もおすすめです。
玄関内部
玄関内部のバリアフリーリフォーム方法には以下の3つが挙げられます。
- 土間から室内までのスロープを設置する
- ステップ台を設置する
- 手すりを取り付ける
土間から室内までのスロープを設置する
上がり框がある場合、土間から室内にスロープを設置すれば高齢者や車椅子ユーザーも楽に室内に上がれるようになります。ただし、先述したようにスロープの設置にはある程度のスペースが必要なため、上がり框が高く緩やかなスロープが設置しにくい場合は他の方法がおすすめです。
ステップ台を設置する
ステップ台の設置は大がかりな工事の必要がなく、台を置くだけなので設置に手間がかからないことがメリットです。収納付きのステップ台にすれば靴などを収納できるため、玄関スペースを無駄なく活用できます。
手すりを取り付ける
玄関に手すりを取り付けることで、床に上がる負担を軽減できます。また、転倒防止になるので、怪我のリスクも抑えられます。手すりには壁に直接取り付ける壁付手すりと、床に取り付ける床付手すりの2つのタイプがあるので、玄関の構造や使い勝手を考慮して選びましょう。
玄関のバリアフリーリフォームは生活の利便性の向上にも繋がる
玄関のバリアフリーリフォームは、高齢者や車椅子ユーザーだけに役立つわけではありません。例えばドアの開口部を広くすれば、たくさんの荷物を持っている場合や、大型の家具を搬入する際にスムーズに通れるようになります。また、スロープを設置することでベビーカーを家の前で折りたたむことなく、そのまま家に入ることができます。
家族構成や現在の玄関の形状や設備に合わせたリフォームで、家族全員が快適に暮らせる玄関を作りましょう。